声帯閉鎖のやり方と鍛え方|通る声・芯のある声を出す練習
声帯閉鎖とは、左右の声帯を合わせて息を漏らさず芯のある声を鳴らすこと。弱いと息っぽく、強すぎると喉が締まります。エッジボイスとBaaの発声で「ちょうどよく閉じる」感覚をつかむやり方・鍛え方をお手本音源つきで解説します。

声帯閉鎖(せいたいへいさ)とは、左右の声帯をきちんと合わせて、息をムダに漏らさず芯のある声を鳴らすこと。これが弱いと声が息っぽく細くなり、強すぎると喉が締まって力みます。ちょうどよく閉じる感覚を、エッジボイスや「エッ」の練習でつかむのがコツです。しくみ・やり方・鍛え方・お手本音源つきで解説します。
声帯閉鎖とは?息を漏らさず声に変える"閉じ具合"
声帯閉鎖とは、のどの奥にある左右の声帯(2枚のヒダ)を合わせて、吐いた息をきちんと声に変える動きのことです。
声は、肺から出た息が声帯を通るときに、声帯が閉じて振動することで生まれます。このとき、
- 閉じ方が弱いと、息がそのまま漏れて「はぁ〜」という息っぽい・かすれた声になる
- ちょうどよく閉じると、少ない息でも芯のある・通る声になる
- 閉じすぎ・力みすぎると、喉が締まって苦しく、高音で詰まる
つまり声帯閉鎖は「強ければいい」ものではなく、ちょうどよく閉じるバランスが大事です。息っぽくて通らない人は閉鎖を"足す"、力んで締まる人は"抜く"——自分がどちら寄りかで練習が変わります。
声帯閉鎖が弱いとどうなる?息漏れ声のサイン
次に思い当たるなら、声帯閉鎖が足りず息が漏れているサインです。
- 声が細く、遠くまで届かない(マイクなしだと聞こえにくい)
- 長く歌うと息が続かない・すぐ苦しくなる
- 「はぁ」と息が混じったような、かすれた声になる
- 高い声が特にスカスカで芯がない
これは声が悪いのではなく、息を声に変える効率が悪いだけ。閉じ方のコツをつかめば、同じ息の量でもっと通る声に変わります。逆に、閉じすぎで喉が締まるタイプの人は、閉鎖を鍛えるより「力を抜く」方向が先です。
声帯閉鎖のやり方|ちょうどよく閉じる感覚をつかむ3ステップ
いきなり歌で試さず、閉じる感覚だけを切り出して練習します。
ステップ1:「エッ」で軽く閉じる感覚を知る
軽く「エッ」「アッ」と、声を短く止めるように出してみます。このとき、のどの奥で一瞬"キュッ"と息が止まる感じ——これが声帯が閉じた瞬間です。咳をする直前の感覚にも近いです。強く力む必要はありません。ごく軽く止まればOKです。
ステップ2:エッジボイスで"閉じたまま鳴らす"を覚える
声帯を軽く閉じたまま低くプツプツ鳴らすエッジボイスは、閉鎖の感覚をつかむのにうってつけです。「あ゛ー」と、一番低い声でさらに力を抜いて鳴らします。→ エッジボイスの出し方|コツと練習方法・歌での使い方
ステップ3:「Baa(バー)」で芯を保ったまま音を上げる
エッジや「エッ」で閉じた感覚を、そのまま普通の声につなげます。「バー」と、少し鼻にかけるように芯を残して発声し、低い音から少しずつ上げていきます。息が漏れて音がスカスカになったら、閉鎖がゆるんだサイン。芯を保てる範囲で上げるのがコツです。
お手本を聴いてみましょう
芯を保ったまま音域を上げていく「Baa」のお手本です。息が漏れずに、まっすぐ芯のある声で上がっていく感じを耳で確かめてみてください。
声帯閉鎖の鍛え方|やりすぎに注意しながら続ける
閉鎖は毎日少しずつ鍛えるのが効果的ですが、力任せは逆効果です。
- 短く・こまめに:一度に頑張らず、1日数分を毎日。喉は筋肉なので、休ませながら育てます。
- 痛み・強い力みが出たらやめる:閉鎖の練習は喉に負担がかかりやすいので、違和感が出たら中止。
- 息の支えとセットで:閉鎖だけを強めると力みやすいので、腹式呼吸で息を安定させると力まず芯が出せます。→ 腹式呼吸で歌う方法|歌が変わる息の使い方と自宅練習
閉じすぎて喉が締まってしまう人は、鍛えるより先に脱力が必要です。その場合はこちらを参考にしてください。→ 声が息っぽい・弱い・通らない人へ|芯のある声を出す練習
自分は「閉じ不足」か「閉じすぎ」か、まず見極める
声帯閉鎖でいちばん大事なのは、自分がどちら寄りかを正しく知ることです。息っぽくて通らない人が閉鎖を足すのは正解ですが、もともと力んで締まっている人が同じ練習をすると、余計に喉を締めてしまいます。
ところが、この見極めは自分ではとても難しいものです。自分の声は骨を伝わって聞こえるので、実際より"芯があるように"聞こえてしまうからです。だから、スマホで録音して聴き返し、自分の声のクセ(症状)がどれなのかを知ることが第一歩になります。
歌の練習アプリ「ボイとれ!」は、録音した声を「息っぽい・弱い」「張り上げ・力み」などの症状別に診断し、そのクセに合った練習だけを組んでくれます。閉鎖を"足す"べきか"抜く"べきか、自分に必要な方向がはっきりするので、遠回りな練習を避けられます。まずは自分の声のタイプを知るところから始めてみてください。



