低い声を出す方法|地声で響く低音を出すコツと注意点
低い声を出す方法は、喉を無理に下げて押し潰すことではなく、力を抜いて自然に降りていき、響きで補うこと。エッジボイスやハミングを使った練習手順と、こもった声・喉を痛めるNG例を解説します。

低い声を出す方法は、喉を無理に下げて押し潰すことではなく、力を抜いた状態で自然に降りていき、響きで低さを補うことです。喉を強く締めて低くしようとすると、こもった不自然な声になったり、喉を痛めたりする原因になります。この記事では、地声で響く低音を出すコツと、やってはいけない注意点を解説します。
低い声を出そうとして、こもった声になっていませんか
「低い声を出したい」と思ったとき、多くの人がやってしまうのが、喉の奥を強く下げて、こもった太い声を無理に作ることです。一時的には低く聞こえますが、この出し方には2つの問題があります。
- 響きがこもって、通らない声になる:喉を下げすぎると、声の通り道が狭くなり、こもった不明瞭な声になります。低いだけで、聞き取りにくい声になってしまうのです。
- 喉に負担がかかり、続けると痛める:力で押さえつける発声は、声帯に余計な圧をかけ続けます。カラオケで低い声を出す曲を何度も歌ったあと、喉に違和感が残るなら、この出し方が原因かもしれません。
目指したいのは、「喉を力で下げる」のではなく、「力を抜いた状態で、自然に低いところまで降りていく」ことです。
なぜ低い声が出しにくいのか
低い声を出しにくい原因は、大きく2つに分かれます。
- 声帯を分厚く・ゆるめる感覚がつかめていない:高い声は声帯を薄く伸ばして出しますが、低い声は逆に、声帯をゆるめて分厚く振動させる必要があります。ふだん高めの声で話している人ほど、この「ゆるめる」感覚に慣れていません。
- 喉で下げようとして、逆に力んでいる:「低い声を出そう」と意識するあまり、喉の筋肉に力を入れて無理に音程を下げようとしてしまうケースです。これは前述の「押し潰す」低音になりがちです。
低い声を出す方法|今日からできる練習
1. エッジボイスから、低音の出発点を見つける
エッジボイス(声帯を軽く閉じて、低くプツプツと鳴らす声)は、あなたの声の一番低いところの感覚をつかむのに役立ちます。喉に力を入れず、一番楽に出せる低さから少しずつ声を伸ばしていくと、力まない低音の出発点が見つかります。→ エッジボイスの出し方|コツと練習方法・歌での使い方
2. ため息の延長で、低いところまで降りていく
「はぁー」とため息をつくように声を出し、そのまま音を少しずつ下げていきます。喉で下げるのではなく、息と一緒に自然に降りていく感覚を大切にしてください。途中で喉に力が入りそうになったら、そこが今の自分の「無理なく出せる低さ」の目安です。
3. 口の奥・胸のあたりに響かせる意識を持つ
低い声は、喉だけで作るのではなく、口の奥や胸のあたりに響かせることで、こもらずに芯のある低音になります。「ンー」と低めのハミングをして、胸のあたりがかすかに振動する感覚を探してみましょう。その響きを保ったまま、口を開いて「ンー」から「マー」へつなげていくと、低くても通る声に近づきます。しゃがれた低音に説得力を持たせる歌い方の実例は、中島みゆきの歌い方でも紹介しています。
4. 無理に下げようとせず、今出せる範囲で安定させる
低い声は、伸ばそうと頑張るほど喉に力が入りやすいものです。まずは今、力まずに出せる範囲の低音を、こもらせずに安定して出せるようにすることを優先しましょう。低音の範囲は、日々の練習で少しずつ、無理なく広がっていきます。
NG例|低い声を出すときにやりがちな間違い
- 喉の奥を強く締めて、こもった声を作る → 響きが悪くなり、通らない声になります
- お腹に力を入れず、喉だけで低くしようとする → 息の支えがないと、低音がか細くなったりブレたりします
- 一気に低い音を出そうとする → 急に低い音を出そうとすると喉に負担がかかります。ため息のように、なだらかに降りていくのがコツです
なお、練習中に喉の痛みや違和感が出た場合は、無理をせずすぐに中止してください。
低い声が出ないのは、音域だけの問題とは限らない
低い声が出しにくい原因は、実は音域の狭さだけでなく、ふだんの発声のクセに関係していることもあります。たとえば、高い声で張り上げるクセがある人は、喉まわりの力みが抜けにくく、低い声でも同じように力んでしまうことがあります。
歌の練習アプリ「ボイとれ!」は、録音した声を症状別に診断し、そのクセに合わせた練習メニューを組んでくれます。低い声だけでなく、高い声も含めた自分の発声全体のクセを知ることで、無理なく低音にもアプローチできるようになります。まずは自分の声のタイプを知るところから始めてみてください。→ 音域を広げる方法|自分の音域の調べ方と高音・低音の伸ばし方



