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声質を変える方法|歌う声のハスキー・通る声・柔らかい声の作り方

声質は生まれつき変えられないと思われがちですが、共鳴・声帯の閉じ方・息の混ぜ方を変えれば声の印象は大きく変わります。ハスキー・通る声・安定した声、あなたが変えたいタイプ別にお手本音源つきで練習方法を解説します。

ボイとれ!編集部ボイとれ!編集部
声質を変える方法|歌う声のハスキー・通る声・柔らかい声の作り方

声質は生まれつきのもので変えられない、と思われがちですが、実は歌うときの声質のかなりの部分は「発声の仕方」で変わります。響きの位置、声帯の閉じ方、息の混ぜ方——このあたりを調整すると、同じ人でも「ハスキーで柔らかい声」にも「芯があって通る声」にも近づけます。骨格そのものを変えるわけではありませんが、声の印象は思っている以上に自由が効きます。

声質は「変えられない部分」と「変えられる部分」がある

まず整理しておきたいのは、声質には変えられない部分と変えられる部分があるということです。声帯の長さ・厚み、喉頭や声道の骨格といった「生まれつきの体の作り」は変わりません。低い声の人が高い声の人と同じ音色になることはなく、これは無理に変えようとするものでもありません。

一方で、同じ体を使っていても「どう発声するか」で音色の印象は大きく変わります。具体的には次の3つが自分でコントロールできる部分です。

  • 声帯の閉じ方:息を混ぜるか、しっかり閉じて芯を出すかで、ハスキーか通る声かが変わる
  • 響きの位置:喉の奥に落として響かせるか、鼻腔や口の前側に響かせるかで、こもった声か抜ける声かが変わる
  • 力みの有無:喉を締めて力むか、脱力して声帯だけで音を作るかで、硬い声か柔らかい声かが変わる

「声質を変えたい」と感じたとき、多くの場合はこの3つのどこかに手を入れることで、望んでいる方向に近づけます。まずは自分がどのタイプの声質の悩みを持っているかを、次で確認してみましょう。

あなたが変えたい声質はどのタイプ?

「声質を変えたい」という願望は、実は人によって向いている方向がまったく違います。次の4つの中から、いま一番近いものを選んでみてください。

タイプA:もっと柔らかく、ハスキーな声にしたい 地声がしっかりしすぎていて硬く聞こえる、もっと息を混ぜた柔らかい質感にしたい、というタイプです。これは声帯を今より少しだけ開き気味にして、息を混ぜる練習が向いています。ハスキーボイスに特化した練習手順はハスキーボイスの出し方|かすれた魅力的な声を意図的に作るコツで詳しく解説しています。

タイプB:もっと通る声、芯のある声にしたい 逆に、今の声が息っぽくて弱く、もっとはっきり通る声にしたいというタイプです。声帯をしっかり閉じて、少ない息を効率よく声に変える練習が向いています。→ 声が息っぽい・弱い・通らない人へ|芯のある声を出す練習

タイプC:高い声で声質がガラッと変わってしまうのを直したい 低い声と高い声で声色が別人のように変わる、換声点でひっくり返る、というタイプです。これは声質そのものというより「地声と裏声のつなぎ目」の問題で、つなぎ目をなめらかにする練習で解消に向かいます。→ 地声から裏声で裏返る・換声点でひっくり返る人へ|つなぎ目をなめらかにする練習

タイプD:今の声質のまま、もっと安定させたい 声質自体は気に入っているが、日によって出方が違う、伸ばすと不安定になる、というタイプです。これは声質を変えるというより、今ある声を土台から鍛えて安定させる方向が向いています。

自分がどのタイプか迷ったら、一度スマホで自分の声を録音してみてください。話しているときの自分の声は、骨を通して聞こえる音が混ざるため、実際に外へ出ている声とは違って聞こえます。録音を聴くと「思ったより息が漏れている」「思ったより硬い」など、自分では気づきにくいクセが見えてきます。より詳しい4タイプの診断はあなたの声のクセはどのタイプ?4つの症状と直し方【セルフ診断】でも整理しているので、あわせて確認してみてください。

ハスキーで柔らかい声にしたい人の練習(タイプA向け)

地声が硬く聞こえる人は、多くの場合、声帯をしっかり閉じすぎているか、喉に余分な力が入っています。ここを緩めて、息を少し混ぜる感覚をつかむ練習が有効です。

1. リップロールで喉の力を抜く(1回30秒×3セット) 唇を軽く閉じたまま「ブルルル」と震わせながら発声します。喉に力が入っているとうまく震えないので、まずは低い音域で、喉ではなく息の流れで震わせる感覚を探します。

2. ため息の延長で声を出す 「はぁー」とため息をつく延長で、そのまま声を乗せてみます。声を出そうと力むのではなく、息が自然に声に変わるくらいの軽さが目安です。この状態から少しずつ音程をつけていくと、力みの少ない柔らかい声に近づきます。

3. 「ハ」で始まる言葉で息を混ぜる 「ハー」「ホー」のように息が先に出る音から始めると、声に自然な息っぽさが混ざりやすくなります。1音ずつ、喉を締めずに出せているかを確認しながら進めてください。

やりすぎると単に声が弱くなるだけなので、狙った場所だけ柔らかくし、必要な場面ではしっかり声を出せる状態を保つのがコツです。

通る声・芯のある声にしたい人の練習(タイプB向け)

反対に、息っぽさをなくして芯を出したい人は、声帯を少ない息でしっかり合わせる感覚を育てる練習が向いています。詳しい手順は声が息っぽい・弱い・通らない人へ|芯のある声を出す練習で解説していますが、ここでは目指す音のイメージをお手本音源で確認してみましょう。

お手本を聴いてみましょう

下の音源は、声帯をしっかり合わせて「バー(Baa)」でスケールをひと回しする発声です。息が漏れずに、どの高さでも芯が保たれている響きに注目して聴いてみてください。

タイプAの「柔らかくしたい」とタイプBの「芯を出したい」は、声帯の閉じ方でいえば正反対の方向です。今の自分がどちらの練習をすべきか迷ったら、まず録音を聴き比べて、自分の声が「息が多すぎる」側なのか「硬すぎる」側なのかを見極めてから練習を選ぶと遠回りになりません。

高音で声質が変わってしまう人の練習(タイプC向け)

低い声と高い声で声質がガラッと変わってしまうのは、地声と裏声のつなぎ目が急な「段差」になっているのが原因です。この段差をなだらかにするには、境目をゆっくり行き来して慣らす練習が効果的です。

下の音源は、低い声から高い声へオクターブで跳んで、段差なくつながっていく様子のお手本です。

低いほうは地声の響き、高いほうは軽い響きにして、その間を無理に押し切らないのがポイントです。詳しい練習手順は地声から裏声で裏返る・換声点でひっくり返る人へ|つなぎ目をなめらかにする練習にまとめています。

動画でも発声の違いを確認してみる

声質を変える練習を続けるコツ

声質の印象は、1回の練習で劇的に変わるものではありません。声帯の閉じ方や響きの位置は、体が覚えている今までの発声のクセを少しずつ上書きしていく作業なので、数日〜数週間、狙った方向の発声を繰り返すことで少しずつ定着していきます。

続けるうえで大事なのは、闇雲に「ハスキーな声になる練習」「通る声になる練習」を検索して手当たり次第に試すのではなく、自分がどのタイプの声質の悩みを持っているかを先に特定することです。柔らかくしたい人が芯を出す練習をしても遠回りになりますし、その逆も同じです。

ボイとれ!には、録音した声を診断して症状別のレッスンに振り分ける機能があります。「息漏れに芯を出す」「地声と裏声をなじませる」など、この記事で紹介したタイプ別の練習を、お手本の声と一緒に、自分の進み具合を確認しながら続けられます。独学だと「これで合っているのか」が分かりにくい声質の練習こそ、録音して聴き返す・定期的に診断し直すという習慣が効いてきます。

アプリと教室、独学のどれが自分に向いているか迷っている人は、費用や続けやすさの違いを比較したボイトレはアプリと教室どっちがいい?費用と効果で比較も参考にしてみてください。

まずは自分の声を録音して聴いてみることから、声質を変える第一歩を始めてみましょう。

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