カラオケの平均点は何点?DAMとJOYSOUNDの公式データで見る目安と、平均超えでも上手く聞こえない理由
カラオケの平均点は機種で変わります。第一興商とJOYSOUNDが公表している集計値をもとに、DAMとJOYSOUNDそれぞれの平均の目安、画面の「全国平均」が曲ごとの数字であること、平均点が高い曲・低い曲がある理由を整理。平均を超えていても上手く聞こえないことがある理由と、点数に出ない声のクセ4タイプの聴き分け方まで解説します。

カラオケの平均点は、DAMの精密採点なら83点前後、JOYSOUNDの全国採点グランプリなら89点前後です。どちらもメーカー自身が公表している集計から読み取れる数字で、機種が変わると「ふつう」のラインも6点ほど変わります。
ただ、この数字と自分の点数を比べるときには落とし穴が2つあります。画面に出る「全国平均」は曲ごとの平均で、曲を変えるだけで10点近く動くこと。そして平均点は、音の高さがどれだけ合っていたかを中心に付けた点数を、大勢の分ならした数字だということです。
高い音で声が苦しそうになる、息が混じって弱く聞こえる、途中でひっくり返る。こうした声の出し方のクセは、平均点との差には表れにくいものです。点数は平均を超えているのに、録音を聴くと思ったほど上手く聞こえない。その理由も、点数の外側にあるクセを症状ごとに分けて見ると説明がつきます。
DAMの精密採点の平均点は83点前後|47都道府県すべてが82.3〜83.8点
DAMの精密採点で人気曲を歌ったときの平均は、83点前後です。根拠は、DAMを展開する第一興商が2026年2月18日に発表した「歌うま県ランキング」です。
この集計は、次の条件で都道府県ごとの平均点を出しています。
- 対象曲:「DAM 2025年年間カラオケランキング」で発表された153曲
- 期間:2025年11月25日〜2026年1月31日
- 対象:全国のDAM設置店で、精密採点(Ai Heart・Ai・DX-G・DX)で歌われたデータ
- 計算:都道府県ごとに、総得点を歌唱回数で割る
結果は、1位の青森県が83.776点、24位の栃木県・鹿児島県が83.347点、47位の沖縄県が82.363点でした。2位から46位までは83.114〜83.599点で、その差は0.5点もありません。
どの都道府県で集計しても83点前後に落ち着くので、全国をまとめた平均もこの幅の中に入ります。
ただし、これは年間ランキングに入る人気曲を精密採点で歌った場合の数字です。DAMで歌われた全曲の平均や、採点の種類ごとの平均は、公式には公表されていません。
JOYSOUNDの平均点は89点前後|数えられているのは全国採点グランプリの挑戦者
JOYSOUNDは、公式サイトで「県別平均ランキング」を毎日更新しています。2026年10月11日更新の時点では、1位の長野県が91.230点、24位の宮城県が89.471点、47位の和歌山県が87.879点でした。真ん中はおよそ89点台です。
ただし、この平均に入るのは「全国採点グランプリ」で歌った人だけです。全国採点グランプリは、会員サービス(うたスキ)にログインして参加し、その月のベスト10曲の合計点で全国順位を競う採点モードです。
点数を競う場に参加している人の平均なので、遊びで採点を入れた人まで含めた平均とは、数えている人が違います。JOYSOUNDの平均点が高く見える理由のひとつは、ここにあります。
なお公式ヘルプによると、分析採点と全国採点の採点方式は同じです。一方で、分析採点AI+など通常の採点モードで歌った人全体の平均点は、公式には公表されていません。
2社の平均点数を並べると、次のようになります。
| 項目 | DAM | JOYSOUND |
|---|---|---|
| 平均の目安 | 83点前後 | 89点前後 |
| 都道府県別の幅 | 82.363〜83.776点 | 87.879〜91.230点 |
| 数えられている人 | 精密採点で人気153曲を歌った人 | 全国採点グランプリに参加した会員 |
| 出どころと時点 | 第一興商の発表(2026年2月18日) | 公式サイトの県別平均ランキング(2026年10月11日更新) |
採点のしかたも数えられている人も違うので、この2つから「JOYSOUNDのほうが甘い」とは言い切れません。確かなのは、DAMの85点は平均より上、JOYSOUNDの全国採点グランプリの85点は平均より下になるということです。機種をまたいで点数を比べるのはやめておきましょう。
画面の「全国平均」は曲ごとの数字|曲が変われば平均も10点変わる
採点結果に出る「全国平均」は、カラオケ全体の平均ではなく、その曲を歌った人の平均です。DAMでは2010年登場の精密採点DXから、曲ごとの全国平均点を採点結果画面に表示するようになりました。
DAM公式サイトの開発者インタビューでは、「実際にどれくらい点数を出したらいいのか、わからない」という声に応える指標として入れた、と語られています。五角形のレーダーチャートにも、自分の結果(青)と全国平均(赤)が重ねて表示されます。
では、曲によって平均はどのくらい違うのでしょうか。DAMの曲別平均は一覧では公表されていませんが、JOYSOUNDは公式サイトの特集で、2024年10月の全国採点グランプリの曲別平均点を公開しています。
ピックアップされた96曲のうち93曲が、81.460点から92.746点の間に散らばっていました。上と下で約11点の開きです。
つまり、比べる相手は「カラオケ全体の平均」ではなく「その曲の平均」です。同じ87点でも、平均82点の曲なら5点上、平均91点の曲なら4点下になります。
平均点が高い曲・低い曲がある理由|「アイドル」81.9点と「ハナミズキ」91.9点
平均点が高い曲と低い曲があるのは、曲の歌いにくさと、その曲を選ぶ人の層がどちらも違うからです。JOYSOUND公式の曲別平均点から、いくつか抜き出します。
| 平均点の位置 | 曲(歌手) | 平均点 |
|---|---|---|
| 低い側 | ビビデバ(星街すいせい) | 81.460 |
| 低い側 | アイドル(YOASOBI) | 81.876 |
| 低い側 | Bling-Bang-Bang-Born(Creepy Nuts) | 82.864 |
| 低い側 | 唱(Ado) | 84.415 |
| 中間 | 小さな恋のうた(MONGOL800) | 86.644 |
| 中間 | 怪獣の花唄(Vaundy) | 89.476 |
| 中間 | 糸(中島みゆき) | 89.596 |
| 高い側 | 世界に一つだけの花(SMAP) | 90.264 |
| 高い側 | 水平線(back number) | 91.218 |
| 高い側 | ハナミズキ(一青窈) | 91.901 |
※JOYSOUND「難易度別カラオケソング特集」より。2024年10月の全国採点グランプリで一定の歌唱回数があった曲の平均点です。曲名に付く《本人映像》《生演奏》などの表記は省いています。
低い側には、テンポが速くて言葉数が多い曲や、音の上がり下がりが激しい曲が並びます。高い側は、ゆったりしたテンポで音を長く伸ばす、長く歌われてきた定番曲が中心です。
音を合わせる時間の余裕があり、メロディを覚えている人も多い曲ほど平均が上がる、と読めます。
ただし、平均点が低い曲が、そのまま難しい曲とは限りません。同じ一覧には、それを示す例が2つあります。
- 「ハッピー・バースデイ・トゥ・ユー」の平均は77.752点で、「アイドル」より約4点低い
- 「残響散歌」(Aimer)は、本人映像版が87.137点、アニメ映像のTVサイズ版が83.004点で、同じ曲なのに約4点違う
誰でも歌える曲の平均が低く、同じ曲でも版が変わると平均が動く。平均点は曲の難しさだけでなく、「どんな人が、どんなつもりで歌ったか」でも決まる数字だと分かります。
自分の点数を平均点と比べる前に確かめる3つのこと
平均より低い点数が出ても、それだけで下手だとは言えません。比べ方がずれているだけのことが多いからです。落ち込む前に、次の3つを確かめてください。
- 機種と採点モード:DAMの精密採点なら83点前後、JOYSOUNDの全国採点グランプリなら89点前後が真ん中です。
- その曲の平均かどうか:JOYSOUNDの曲別平均では、定番のバラードは平均そのものが90点を超えています。平均が高い曲で少し下回るのは、珍しいことではありません。
- その曲を採点で歌うのが何回目か:全国平均は、その曲を歌い込んだ人の点数も含めた平均です。初めて採点を入れた曲の比べる相手としては、少し高めです。
家で歌い込んでから採点に臨みたい人は、カラオケ採点アプリの比較が参考になります。
3つを確かめたうえで平均を下回っていたら、総合点ではなく「音程」の項目を見ます。音程はDAMでもJOYSOUNDでも最初に挙げられている項目で、ここが低ければ直す場所ははっきりしています。
その場合は、カラオケで音程が合わない原因から確かめてください。点数そのものを伸ばす練習は、カラオケで高得点を出す方法にまとめています。
平均点を超えているのに上手く聞こえないのは、採点が音の高さと大きさを見ているから
平均点を超えていても上手く聞こえないことがあるのは、採点の中心が「音の高さ」と「音の大きさ」の動きで、声の出し方そのものではないからです。各社の公式ページが挙げている採点項目を並べます。
- DAM(精密採点DX-G):音程の正確さ、安定性(音程が震えずまっすぐ出ているか)、抑揚(声の大きさの強弱)、しゃくり・こぶし・フォール(音程を動かす技法)
- JOYSOUND(分析採点AI+):音程(曲全体の音程一致率)、安定感、抑揚、ロングトーン、テクニック(こぶし・しゃくり・ビブラート)、AIボーナス
並んでいるのは、音の高さがどう動いたかと、音量がどう変わったかです。高い音を喉で押し上げて出しても、息がたくさん漏れた声で出しても、音の高さが合っていれば音程の項目は満たせます。
声の出し方のクセは、音程が合っている限り点数には映りにくいのです。
このずれは、メーカー自身も埋めようとしてきました。DAMの開発者は公式インタビューで、抑揚の点数を上げるためにマイクを近づけたり離したりする歌い方が流行したことに触れ、精密採点Aiではそれがマイナス評価になると話しています。
さらに、精密採点Aiの後継にあたる精密採点Ai Heartは、人が実際に聴いて上手いと感じる「聴感」に着目した採点と紹介され、「聴感」という採点項目が新しく加わりました。
採点は人の耳に近づいてきました。それでも平均点は、音程を中心にした点数を大勢の分ならした数字です。聴く人が感じる「苦しそう」「弱々しい」までは教えてくれません。
聴いて上手いと感じる歌の条件は、カラオケで歌が上手い人の特徴で整理しています。
点数には出ない声のクセ4タイプ|採点結果と録音を並べて聴き分ける
点数に映りにくい声のクセは、大きく4つに分けられます。どれも音程がおおむね合ったまま起きるので、採点結果だけを見ていると気づけません。
- 張り上げ・力み:高い音を喉で押し上げて出すクセ。音は届くので音程は合いますが、聴く側には硬く、苦しそうに届きます。
- 裏返り:地声から裏声へ移るところで声がひっくり返るクセ。一瞬なので1曲全体の音程には響きにくいのに、聴く側にははっきり分かります。
- 弱い・息っぽい:息が混じって声に芯がないクセ。音程は合っていても、伴奏に埋もれて頼りなく聞こえます。
- つながった声:地声と裏声はつながっているものの、高音の安定や力強さがもう一歩の状態。点数は出るのに、印象が薄くなりがちです。
自分がどれに当たるかは、採点結果と録音を並べると見えてきます。次にカラオケへ行ったら、採点を入れた1曲をスマホで録音して、次の3か所を聴いてください。
- サビでいちばん高い音:そこだけ声が急に大きく、硬くなっていたら張り上げです。
- Aメロからサビへ上がっていく途中:声の質がカクッと変わる場所があれば裏返りです。
- フレーズの終わり:語尾が音ではなく息で終わっていたら、息っぽさのサインです。
音程の項目は高いのに、この3か所のどこかが当てはまる。それが、平均点を超えていても上手く聞こえない人に共通する形です。録音のしかたは、自分の歌声を録音して聴き返すときのチェックポイントにまとめています。
ボイとれ!は、声をこの4つの症状に分けて診断するボイトレアプリです。張り上げなら「張り上げをやめる」、息っぽさなら「息漏れに芯を出す」というように、症状ごとのレッスンから練習を始められます。
平均点が教えてくれるのは、同じ曲を歌った人の中で自分がどのあたりにいるかまでです。声のどこを直せば上手く聞こえるかは、点数の外側にあります。まずは声のクセ4タイプのセルフ診断で、自分のクセがどれに近いかを確かめてみてください。



