ビブラートの練習曲|音域つきおすすめとタイプ別の選び方
ビブラートの練習曲を、実際の音域データとともに紹介。「瞳をとじて」「カタオモイ」「366日」「さくら(独唱)」など具体的な曲名と、タイプ別の選び方を解説します。

ビブラートの練習曲は、有名な曲を丸暗記するより「ロングトーンがどれだけ含まれているか」で選ぶほうが上達が早くなります。この記事では、実際にビブラートをかけやすいロングトーンが多い代表曲を音域データつきで紹介したうえで、練習曲を選ぶときに見るべき観点も解説します。
まず知っておきたい、代表的な練習曲と音域
「ビブラートの練習曲」としてよく挙げられる曲を、実際の音域(最低音・最高音)とともに紹介します。
| 曲名 | アーティスト | 音域の目安 | 練習になるポイント |
|---|---|---|---|
| 瞳をとじて | 平井堅 | C3〜地声最高音F#4〜G4(裏声最高音C5) | サビの伸ばす箇所が多く、音程を保ったままビブラートをかける練習に向いている |
| カタオモイ | Aimer | G#3〜C#5 | 張り上げる場所がほとんどなく、力を抜いた状態でロングトーンに集中しやすい |
| 366日 | HY | F3〜地声最高音D#5(裏声最高音F5) | サビの語尾を伸ばすフレーズが多く、ビブラートをかけるタイミングを練習しやすい |
| さくら(独唱) | 森山直太朗 | F3〜F4(裏声最高音C5) | 全体を通して裏声を交えたロングトーンが多く、揺らしながら音程を保つ感覚を養える |
これらの曲に共通するのは、テンポがゆっくりで、サビの語尾やフレーズの終わりで音を伸ばす箇所が多いという点です。原曲キーがきつい場合は、まずキーを下げて伸ばす箇所の感覚だけをつかむところから始めても構いません。
曲名を丸暗記するより「選ぶ観点」を持つほうが伸びる
上の表の曲が合わなくても心配いりません。大切なのは、曲名そのものよりも「その曲がどれだけ音を伸ばす箇所を持っているか」を見る目を持つことです。テンポが速い曲や、フェイク(細かい節回し)が多い曲は、声のコントロールより勢いでごまかせてしまうため、ビブラートの練習には不向きです。
練習曲を選ぶ3つの観点
1. サビやフレーズの終わりに、音を伸ばす箇所があるか
ビブラートは、一定の高さの音をまっすぐ伸ばせて初めて揺らせる技術です。伸ばす箇所が少ない曲では、そもそも練習する機会自体が少なくなってしまいます。まずは「瞳をとじて」のように、サビの語尾や息継ぎ前に1〜2拍以上音を伸ばす箇所がある曲を選ぶと、揺らす練習にちょうどよい負荷になります。
2. テンポがゆっくりなバラード寄りの曲か
テンポが速い曲は、次のフレーズに気を取られてビブラートに意識を割きにくくなります。練習曲としては、ゆったりとしたテンポで、感情を込めてじっくり歌えるバラード寄りの曲のほうが、揺らし始めるタイミングや揺れ幅を自分でコントロールする練習になります。
3. 原曲キーのまま、無理なく歌えるキーの曲か
原曲キーが高すぎたり低すぎたりする曲を「頑張って」歌おうとすると、音程を保つだけで精一杯になり、ビブラートまで意識が回りません。カラオケのキー変更機能を使い、今の自分が力まず歌えるキーに調整したうえで練習するほうが、着実にビブラートのコントロールを磨けます。
タイプ別|つまずきに合わせた練習曲の探し方
同じ「ビブラートの練習」でも、あなたがどこでつまずいているかによって、選ぶべき曲の性質は変わります。自分の症状に近いものを確認してみてください。
まっすぐ音を伸ばすこと自体が苦手な人
ビブラートをかける前に、まっすぐ同じ高さで伸ばすロングトーンそのものに自信がない人は、曲で練習する前に、まず基礎のロングトーン練習で音程をキープする感覚をつかんでおくのがおすすめです。→ ロングトーンのやり方|声を安定して長く伸ばす練習方法
高音で喉が締まる・力んでしまう人
高い音を伸ばそうとすると喉に力が入ってしまう人には、「カタオモイ」のように張り上げる場所が少なく、力を抜いたまま歌える曲が向いています。曲選びの前に、まず脱力の感覚をつかんでおくと、どんな曲を選んでも力まずに伸ばせるようになります。→ 高音で喉が締まる・張り上げてしまう人へ|脱力して高音を出す練習
ビブラートの出し方の基本から知りたい人
そもそもビブラートのかけ方自体に自信がない人は、曲を選ぶ前に、揺らし方の基本の手順を先につかんでおくのがおすすめです。→ ビブラートの出し方|自然に揺らすコツと練習方法
動画でも確認してみましょう
平井堅「瞳をとじて」のロングトーンとビブラートのかけ方を、実際の映像で確認してみましょう。
練習曲選びより先に、自分のタイプを知る
ここまで具体的な曲と選び方のポイントを紹介しましたが、「自分がなぜビブラートをかけられないのか」を正確に判断するのは、実は独学だといちばん難しいところです。音程がそもそも不安定なのか、喉に力が入っているのか、揺らし方が分からないのか——歌っている本人には、骨を伝わる音も混じって聞こえるため、実際の声の状態を正確に把握しづらいのです。
歌の練習アプリ「ボイとれ!」では、録音した声を症状別に診断し、そのタイプに合わせた練習メニューを組んでくれます。自分のつまずきポイントが分かれば、練習曲もおのずと「今の自分に必要な曲」に絞り込めるようになります。曲探しに迷ったときこそ、まず自分の声のクセを知るところから始めてみてください。→ あなたの声のクセはどのタイプ?4つの症状と直し方【セルフ診断】



