顎関節が歪んでしまうメカニズム
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こんにちは。ボイトレ教室のムラーラミュージックオフィス代表の宮島です。
今回からは、最近生徒さんのレッスンの中で最も取り上げている、顎関節を改善して「声と言葉を良くする」トレーニングから。
顎関節症って何?
大人になった今、「体のゆがみがゼロだ!」という人は、まずそういないと思います。その中で一番皆さんが気にするのは「骨盤」だと思いますが、私も色々矯正をやる中で、
「骨盤を治しても、歯がずれていたら結局意味がない」
という最終結論に至りました。
首が傾くのは頭板状筋。
骨盤の傾きは左右の足の長さ。
これらの矯正術はまた別のブログで詳しく書いていきます。
今日はとにかく手っ取り早く声を出せるようにするには何をしたら良いの?
という事でまず、みなさんを悩ませている憎き「顎関節症のメカニズム」について。
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顎関節のメカ二ズム
顎関節、というのは主に耳の前にある「くぼみ」に触れられる関節部分の事で、側頭側にある「下顎か」という部分と、そこに結合されている「下顎頭」が 「関節円板」という繊維質の集合体=いわゆるクッションの役割をしているもので、つなぎ留められている部分の事です。
図の黄色の部分の一番後ろ側だけ 薄い黄色になっていると思いますがその部分です。前側の濃い黄色の部分は関節円板が滑り出した時の動きに合わせて重ねています。
顎を開けるメカニズムは、1下顎頭が2下顎かの重なりから外れて、前へ滑るために3関節円板とともにすべり出す動きのことで、平均で最大の顎のあき幅は約5cm程度と言われています。
人間の乗る「そり」をイメージしていただいてこの場合、関節円板がそり、下顎頭が人、下顎かが雪山 という感じでイメージをしていてください。
関節円板は、「顎の開け方の癖」や「その他の摩耗に起因する事例」によりどんどんすり減ってしまいます。そして、本来のすべりの役割を失い、後方で、立ち往生するか あらかじめ前に滑り込んでしまうか、どちらかの状態になります。
これを全般的に 「顎関節症」といいます。
顎関節症に関しては、整体院のHPなどにかなり詳しく書いてありますが、私はボイストレーナーなので、トレ
ーナーの観点でとりあえず3レベルに分類して見てます。
レベル1 まだ大丈夫レベル
(顎を開けるとカクカク音がする。なんとなく、左右のバランスが悪い気がする)
レベル2 そろそろ整体行こうか?レベル
(顎を開けるときより、戻す時に左右差を明らかに感じる。戻るまでにかなり左右への揺れを感じる)
レベル3 早く整体に行かないと大変だよ?レベル
(顎がいつの間にかほとんど開かなくなってしまう。左右ともに硬くなって一定以上開かない状態)
この3段階でそれぞれの生徒さんにいつもレッスン中にアプローチをしています。
「顎関節症なんて 声に関係あるの?」
なんて言ってしまうそこのあなた!!!
1顎がまっすぐ開かない
2舌の位置が真っ直ぐにならない。
3顎全体=特に比重が下に行くのと同時に声を出すためのフォームが作れない
4舌の位置が悪いから滑舌も悪い。
だから、声も言葉も 「とってもやりづらい!」
考えただけでも、問題点は沢山あります!!
では、次のブログのために顎関節症になっている状態の顎の動きの絵図だけ確認しておきましょう。
今回は、あごを開ける際に「真っ直ぐ開けることが出来ない」という条件で考えていきます。
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図の見方です。黄色の丸の部分は、「顎関節の部分です。」耳の少し前に指を押してみると顎を開けるたびに動きがあるのがわかります。
青い矢印は、あごを開けたときに下顎が滑る方向です。上の図は右の下顎が左方向へと滑っている図で、下の図は左の下顎が右方向へと滑っている図です。
緑のラインは、顎を開けた際の起動の距離の長さの違いを表しています。
顎関節の動き(関節円板に起因したすべり)の鈍いほうが、顎のあきが弱いですから当然動きの起動も短くなります。
これが「顎が真っ直ぐ開かないメカニズム」です。なんとなくわかっていただけましたか?
次回
次回のブログでは、この現象から
「真っ直ぐに顎を開けられる状態を作り、そこから声と言葉にアプローチをする方法」
を実践してみたいと思います。効果のある人はとても声が変わったと実感する方が多いです。
お楽しみに!
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