「怪獣の花唄」(Vaundy)の音域|最高音・最低音とカラオケのキー目安
Vaundy「怪獣の花唄」の音域は地声D3(mid1D)〜B4(hiB)、裏声最高音D5(hiD)で、裏声まで含めると2オクターブ。サビで地声hiBが繰り返し出るうえ、裏声への切り替えも組み込まれているため、原曲キーは高音が得意な人向けです。男性は3〜4つ下げが目安。音域データと男女別のキー調整、音域が似てる曲、難所の歌い方まで解説します。

Vaundyさんの「怪獣の花唄」の音域は、**地声の最低音がD3(mid1D)、最高音がB4(hiB)、裏声の最高音がD5(hiD)**です。地声だけで約1オクターブ半、裏声まで含めるとちょうど2オクターブに達します。難所はサビで繰り返し出てくる地声のB4と、そこから裏声へ受け渡すD5。原曲キーで歌い切れるのは、地声でhiB付近まで力まず出せる高音が得意な人に限られ、一般的な男性は3〜4つキーを下げるのが現実的な目安です。
2020年に発表されて以来、カラオケランキングの上位に居座り続け、2023年のNHK紅白歌合戦でも披露された代表曲です。以下では音域データと、原曲キーで歌えるかどうかの判断基準、音域が近い曲まで具体的に見ていきます。
怪獣の花唄の音域データ
| 項目 | 音 |
|---|---|
| 地声最低音 | D3(mid1D=ピアノの真ん中のドより下のレ) |
| 地声最高音 | B4(hiB=真ん中のドの1オクターブ上のシ) |
| 裏声最高音 | D5(hiD) |
| 音域の幅 | 地声で約1オクターブ半、裏声を含めて2オクターブ |
| テンポ | BPM150(アップテンポ) |
数値は複数の音域データサイトで一致しており、資料間の食い違いはほぼありません。
出現バランスを見ると、最低音のD3はAメロに数回登場する程度で、男性の平均的な話し声に近い高さのため負担はほとんどありません。一方、地声最高音のB4はサビのたびに複数回登場し、ラストのサビでは特に頻出します。さらに裏声のD5がBメロとサビに組み込まれており、「高い地声を繰り返し出しながら、要所で裏声にも切り替える」という二重の課題を突きつけてくる構成です。
この曲が難しい理由・歌いやすい理由
難しい要素
- 地声B4がサビで繰り返される:一度だけ気合いで出せばいい高音ではなく、サビが来るたびに戻ってきます。B4は一般的な男性の地声上限(G4〜A4付近)より半音〜2音ほど上にあり、地声で出せる男性はかなり限られます。
- 裏声への切り替えが組み込まれている:サビの中で地声と裏声(ファルセット)を行き来する構成のため、地声で押し切るだけでは成立しません。切り替えの瞬間に声がひっくり返ったり、裏声がかすれたりしやすい曲です。
- 9度・11度の大きな跳躍:低い音から一気に1オクターブ以上駆け上がるフレーズが頻出します。跳躍の着地を喉だけで取りに行くと、音程が外れたり張り上げになったりします。
- BPM150の速さ:テンポが速いぶん息継ぎの余白が短く、勢い任せで高音に突っ込みやすい曲です。喉を締めたまま歌い切ってしまい、後半でバテるパターンが典型です。
歌いやすい要素
- 最低音の負担が軽い:D3は多くの男性が無理なく出せる高さで、低音がスカスカになる区間はほぼありません。キーを下げる余地が大きいのはこの曲の救いです。
- メロディの反復が多い:同じ形のフレーズが繰り返されるため、難所を一度攻略すれば曲全体の見通しが立ちやすい構成です。
原曲キーで歌えるのはどんな人か
判断基準は2つです。
「地声でB4(hiB)を、サビの中で何度も力まず出せるか」、そして**「D5(hiD)の裏声を細くならずに当てられるか」**。
一般的な男性の地声上限はG4〜A4付近に収まることが多いため、B4はそこから半音〜2音上、つまりミックスボイスや高音の発声をある程度習得した人向けの高さです。カラオケで「サビの1回目は出たのに2回目から苦しくなる」なら、原曲キーは現状の音域に対して背伸びをしている状態と考えられます。
女性の場合、B4自体は地声で届く人が多いものの、今度はAメロのD3付近が低すぎて声になりにくいという逆の問題が出ます。
自分の最高音・最低音が分からないまま「たぶん出るはず」で挑むと、サビで喉を痛めます。まずは自分の音域を実測しておくのが近道です。→ 音域を広げる方法と自分の音域の調べ方
キーを下げる・上げる目安
男性の場合
| キー設定 | 最低音 | 地声最高音 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 原曲(±0) | D3 | B4 | 地声でhiB付近まで無理なく出せる高音特化型の人 |
| −2 | C3 | A4 | 高音が得意寄りの人。それでもA4がサビで連発される |
| −3 | B2 | G#4 | 標準的な男性の第一候補。最高音が地声上限あたりに収まる |
| −4 | A#2 | G4 | 高音に自信がない人。音域データサイトでも推奨されやすい下げ幅 |
標準的な男性は−3〜−4が落としどころです。原曲の最低音D3に余裕があるぶん下げ幅を取りやすいのがこの曲の特徴ですが、−5以下まで下げると最低音がA2前後まで落ち、Aメロがボソボソとこもって曲の疾走感が失われます。「高音はラクになったのに上手く聞こえない」状態は、たいてい下げすぎが原因です。
女性の場合
女性はB4よりも低音側がネックになるため、+2〜+4に上げてAメロのD3付近を持ち上げるのが定石です。ただし上げたぶんサビの地声最高音もC#5〜D#5まで上がるため、高音に自信がなければ+2止まりにするか、Aメロの低音は割り切って原曲キーのまま歌うかの二択になります。
キーを下げること自体はまったく恥ずかしいことではありませんが、下げ幅の考え方には基準があります。→ カラオケでキーを下げるのはダサい?下げるべき判断基準
怪獣の花唄と音域が似てる曲
「怪獣の花唄が歌えたから、次はどの曲に挑戦できるか」を考えるときは、地声最高音がB4前後の曲を探すのが手がかりになります。当サイトで音域データを確認できる曲のうち、近いものを挙げます。
| 曲名 | アーティスト | 音域の目安 | 怪獣の花唄との比較 |
|---|---|---|---|
| ロビンソン | スピッツ | F#3〜地声B4(裏声C#5) | 地声最高音が同じB4。テンポが穏やかで、力まず当てる練習に向く |
| マリーゴールド | あいみょん | F#3〜B4 | 最高音が同じB4で、音域の幅は狭め。裏声に軽く抜ける感覚もつかみやすい |
| 白日 | King Gnu | A#2〜地声B4(裏声F#5) | 地声最高音は同じB4。ただし低音と裏声の両側がさらに広く、総合難度は上 |
| Pretender | Official髭男dism | D#3〜地声C5(裏声C#5) | 最低音がほぼ同じで、地声最高音は半音上。高音の持久力がより問われる |
| イエスタデイ | Official髭男dism | D#3〜地声C#5(裏声D#5) | 地声最高音が1音上。怪獣の花唄の次のステップに位置づけやすい |
地声B4組の「ロビンソン」「白日」はミックスボイスの練習曲や裏声の練習曲の記事で、半音〜1音上の「イエスタデイ」は高音の練習曲の比較記事で、それぞれ練習の狙いどころを解説しています。なお音域は出典や歌い方によって半音ほど前後するため、原曲キーでの目安として捉えてください。
難所の歌い方のコツ
サビのB4を張り上げずに繰り返す
サビの高音で最も多い失敗が、喉を締めて音量で押し切る「張り上げ」です。テンポが速いこの曲では勢いに乗って1回目を力任せに出してしまいがちですが、B4はサビのたびに戻ってくるため、張り上げると2回目以降で喉が固まり音程も下がってきます。高音に入る手前で息の流れを一定に保ち、声を上に押し上げるのではなく前に流すイメージを持つと、同じ高さでも喉への負担が変わります。地声のまま高音を力まず出す基本は、こちらで詳しく解説しています。→ 高い声の出し方|地声のまま高音を力まず出すコツと練習
下降してから裏声へ渡す切り替え
この曲のサビは、音を上げた勢いで裏声に逃げるのではなく、いったん下降しきってから静かに裏声(ファルセット)へつなぐ処理が特徴です。力みではなく脱力で切り替える必要があるため、裏声を「頑張って出す」クセがある人ほどつまずきます。裏声とファルセットの関係や息の使い方はこちらが土台になります。→ ファルセットの出し方と裏声との違い
Vaundyさん本人がこの切り替えや9度・11度の跳躍をどう処理しているかは、歌い方の分析記事で掘り下げています。→ Vaundyの歌い方の特徴|声色の使い分けとファルセット・大跳躍進行
大跳躍の着地で音程を外さない
1オクターブ以上跳ぶフレーズでは、跳躍先の高い音を喉で取りに行くと着地がぶら下がります。跳ぶ前の低い音の時点で息の支えを高音と同じ量に整えておくと、着地の精度が上がります。練習法としては、跳躍部分だけを取り出してテンポを半分に落とし、「低い音→高い音」を10回程度往復するのが効果的です。
サビの地声hiBと裏声の受け渡しを本人のMVで聴く
サビで地声のB4を繰り返したあと、下降の余韻の中でふっと裏声に切り替わる瞬間に注目して聴いてみてください。
自分の音域を測ってから挑む
「怪獣の花唄」を原曲キーで歌えるかどうかは、地声でB4がサビの回数分もつか、裏声のD5が細くならないかにかかっています。ところが、自分の声は骨を伝わる音が混じって聞こえるため、「出ているつもり」の高音が実は張り上げているだけ、裏声のつもりが裏返っているだけ、というケースは非常に多いのです。
歌の練習アプリ「ボイとれ!」では、録音した声を診断して音域を測り、「高音で張り上げている」「換声点で裏返る」といった声のクセを症状別に判定します。原曲キーで歌えない原因が音域そのものなのか、出し方のクセなのかが分かると、キーを下げるべきか練習で届かせるべきかの判断がつきます。→ あなたの声のクセはどのタイプ?4つの症状と直し方【セルフ診断】



