カラオケ上達約8分で読めます

愛をこめて花束を(Superfly)の音域|ラスサビでキーが2つ上がりhiFへ・歌える条件とキーの下げ幅

Superfly「愛をこめて花束を」の音域は最低音mid1G(G3)〜地声最高音hiF(F5)で、hiFはキーが2つ上がるラストのサビに1か所だけ出てきます。原曲キーの目安は1曲通したあともサビを張り切れることで、下げ幅は女性が−2〜−5、男性はオクターブ下げが目安です。

ボイとれ!編集部ボイとれ!編集部
愛をこめて花束を(Superfly)の音域|ラスサビでキーが2つ上がりhiFへ・歌える条件とキーの下げ幅

Superfly(越智志帆)「愛をこめて花束を」の音域は、最低音mid1G(G3)〜地声最高音hiF(F5)で、裏声は基本的に使いません。幅は2オクターブ弱(1オクターブ+10半音)と広く、ラストのサビで2つ転調してhiFに届く、女性ボーカルのハイトーンバラードの定番曲です。

この曲は、数字が高く見えるだけで実際は歌いやすい、というタイプではありません。実際に高いうえに、サビでは地声を張り続けるパワーが要ります。越智志帆さんの力強い地声ハイトーンが曲の核心で、細く当てて逃げるのではなく、支えのある太い声で高い音を鳴らし切ることが求められます。

ここでは、原曲キーで歌える条件、キーを下げる目安(女性のキー下げ・男性のオク下や大幅キー下げ)、サビの歌い方までを、独学で歌う人向けにまとめます。

愛をこめて花束をの音域データ

項目音名(国際式)音名(日本式)出てくる場所
最低音G3mid1GAメロの低いところ
地声最高音(転調前)D5hiD転調前のサビ最高音
地声最高音(ラスサビ)F5hiFラストのサビ(2つ転調後)に1か所
裏声――主旋律では基本的に使わない(フェイクにhiF・hiF#)

この曲の音域は、vocal-range.com(J-POP 音域の沼)の分析で、最低音mid1G(G3)〜地声最高音hiF(F5)とされています。

ポイントは、通常のサビの最高音はhiD(D5)までで、ラストのサビでキーが2つ上がる(転調する)ため、同じメロディがhiE(E5)になり、そのうち1か所だけがhiF(F5)まで届くという構造です。つまり「最初から最後まで超高音」なのではなく、ラスサビで一段ギアが上がると考えると全体像がつかめます。

裏声については、この曲はほぼ地声で押し切る歌い方が基本で、裏声を主役に据えるタイプではありません。vocal-range.com の分析は、Cメロ後のフェイクにhiF、アウトロのフェイクにhiF#があると注記していますが、主旋律は高音を地声で張り切る作りです。

テンポは極端に速くなく、しっかり声を作りながら歌えるミドルテンポのバラードです。

自分の最高音・最低音がこの表のどこまで届くかを知りたい人は、音域の測り方・広げ方を先に押さえておくと、この記事の数字が自分ごとになります。

難しい理由は、地声のまま高い所に居続けること

数字が高いだけでなく「地声で張り続ける」

女性曲の中でも、hiD〜hiFという最高音はかなり高い部類に入ります。しかもこの曲は、高い音を細い裏声でそっと当てて逃げるのではなく、支えのある地声で鳴らし切ることが前提になっています。サビは高い音域に居座る時間が長く、そこで声量とパワーが落ちると一気に苦しそうに聞こえます。

ラスサビの転調で「もう一段」上がる

多くの人が原曲キーで詰まるのが、2つ転調したラストのサビです。それまでhiDでなんとか歌えていても、転調後にhiFへ跳ね上がった瞬間、支えが追いつかず声が裏返ったり、力任せに喉を締めて叫んでしまいがちです。喉を締めて出した高音は、聴いている側には「無理をしている」と伝わります。

喉が締まって苦しい人は、張り上げ・喉締めの改善で当て方を見直すと、同じ音でも楽に鳴らせるようになります。

低音側もそれなりに使う

最低音mid1G(G3)は、女性の声にとっては地声の下のほうに当たります。サビの派手さに気を取られがちですが、Aメロの落ち着いたところではこの低音の支えが必要で、上と下の両方に体力を使う曲だと理解しておくと配分を誤りません。

1曲通したあともサビを張れるなら原曲キー

「一発でhiFが出せるか」ではなく、「1曲通したあとにサビを張り切れるか」で判断します。カラオケで実際に録音しながら、次の3つを試してください。

  1. サビのhiDを八分目のパワーで繰り返せるか:ラスサビより手前の通常サビが、最初の1回だけでなく、2回目・3回目も同じ勢いで出せるか。1回目だけで力尽きるなら原キーは早いサインです。
  2. ラスサビのhiFで喉が締まらないか:転調後の最高音を出したとき、喉を締めて叫んでいないか。録音を聴き返して「絞り出している」音になっていないか確かめます。
  3. Aメロの低音mid1Gがスカスカにならないか:高音ばかり気にして、低いところが息漏れ声になっていないか。上下どちらかが崩れていれば、まだ原キーで通し切る段階ではありません。

3つのうち2つ以上で引っかかるなら、キーを下げてまず「1曲を最後まで気持ちよく歌える」状態を作るほうが、上達は早くなります。

キーを下げるならラスサビ用とサビ全体用で幅を分ける

無理に原曲キーで叫ぶより、下げて丁寧に歌ったほうが上手く聞こえます。段階の目安は次のとおりです。

  • −2〜−3:通常のサビの最高音がhiC〜hiB(C5〜B4)になり、女性の平均的な地声の上限(hiA〜hiC)に収まります。最低音もmid1F〜mid1E(F3〜E3)で低すぎません。ただしラスサビの1か所はhiD#〜hiD(D#5〜D5)が残ります。
  • −5:ラスサビの最高音までhiC(C5)に収まり、サビ全体を地声で張れる高さになります。代わりに最低音がmid1D(D3)まで下がり、Aメロの低音が女性の平均的な下限(mid1E〜mid1G)を下回ります。

ただし下げすぎると、今度はAメロの低音がさらに下がってスカスカになり、声に芯がなくなります。低音が息漏れするラインまで下げてしまったら、下げすぎのサインです。キー調整そのものに抵抗がある人は、カラオケでキーを下げるのはダサいのかも読んでみてください。自分に合ったキーで歌うことは、逃げではなく正しい選択です。

なお、この曲は女性曲なので、男性が歌う場合はオクターブ下げ(−12)が基本です。最高音はmid2F(F4)、最低音はlowG(G2)になります。それが低すぎるなら、オクターブ下げたうえで+2〜+4(原曲から−10〜−8)にすると、最高音がmid2G〜hiA(G4〜A4)、最低音がmid1A〜mid1B(A2〜B2)に収まります。

女性と男性で最適な下げ幅が大きく違うのがこの曲の特徴で、男性がそのまま原キーの高さを追うのは無理があります。逆に、地声の高い女性であればほぼ原キー、平均的な高さの女性は上の−2〜−5の中から、ラスサビの高音とAメロの低音のどちらを優先するかで選ぶとよいでしょう。

Aメロから飛ばさず、ラスサビへ力を残す歌い方

Aメロ

低めの音域から入るので、いきなり大きな声を出さず、支えのある落ち着いた地声で入ります。ここで力んでしまうと、あとのサビで使うパワーが早々に尽きます。低音がぼやける人は低い声の出し方で当て方を整えておくと、Aメロの土台が安定します。

サビ(転調前)

hiDまで上がる通常のサビは、この曲の「基準体力」を測る場所です。1回目を全力で出すのではなく、2回目・3回目も同じ声で出せる八分目のパワーで歌うのがコツ。ここで飛ばすと、最大の見せ場であるラスサビが持ちません。

ラスサビ(転調後)

2つ転調してhiFに届く、この曲最大の山場です。ここは「叫んで当てる」のではなく、それまでのサビと同じフォームのまま、支えを一段深くして押し上げるイメージで歌います。

息が続かず声が痩せる人は、歌の息継ぎのコツでブレスの位置を整えると、最後まで声量を保てます。高い音で声が裏返ってしまう人は、換声点をなめらかにする方法も合わせて確認してください。

音域が似ている曲は、最後のサビに最高音が来る3曲

地声最高音が「愛をこめて花束を」のhiFから2半音以内で、当マガジンに音域記事がある曲を挙げます。3曲とも、いちばん高い音がラストのサビに置かれています。

  • アイノカタチ(MISIA)の音域:最低音G#3〜地声最高音E5、裏声C#5。地声最高音は1つ下で、転調したラストサビの後半に1回だけ出てくる女性バラードです。山の置き方がよく似ています。
  • 炎(LiSA)の音域:最低音F#3〜地声最高音E5、裏声E5。地声のE5はラストサビに1回だけで、最後に最高音を地声で張る点が共通します。
  • First Love(宇多田ヒカル)の音域:最低音E3〜地声最高音D#5、裏声F5。地声最高音は2つ下で、ラストサビの転調後に出てきます。裏声への受け渡しがある点は違います。

hiFが出ないのは音域か、声の出し方のクセか

ここまで音域とキーの話をしてきましたが、「ラスサビのhiFが出ない」原因は、必ずしも音域の不足だけではありません。多くの場合、高い音そのものよりも「高い音での声の出し方のクセ」でつまずいています。

厄介なのは、キーを下げても同じ場所でつまずくケースです。喉を締めて張り上げるクセや、息が続かずサビ終盤で声が痩せるクセは、キーを2つ3つ下げても付いて回ります。原因がクセなら、下げても解決しません。

そして、自分の歌のクセは自分では気づきにくいものです。歌っている本人には、骨伝導で実際より低く・太く聞こえているため、録音した自分の声を初めて聴くと「こんな声だったのか」と驚く人がほとんどです。

だからこそ、まずラスサビまで通して自分の歌を録音して聴き返すのが近道です。聴くのは、転調後のhiFで喉を締めていないか、サビの終盤で声が痩せていないか、Aメロの低音が抜けていないかの3点です。どれに当たるかが分かれば、キー調整より先に直すべきポイントが見えてきます。

自分の声のクセがどのタイプかを整理したい人は、自分の声のクセを4タイプで見極める診断から始めてみてください。自分のクセ(症状)が分かれば、「愛をこめて花束を」のどこでなぜ詰まるのかがはっきりし、練習の遠回りをぐっと減らせます。

自分の地声がhiDまでなのかhiFまで届くのかを確かめたいときは、歌った声の高さが鍵盤にリアルタイムで表示されるアプリボイとれ!で、高い音を出したときの声の高さを目で見ておくと、ラスサビの転調に原キーで挑むかどうかの判断材料になります。

なお、ラスサビのhiFがどのキーでも苦しいうちは、カラオケで歌いやすい曲22選【音域一覧】で最高音を見比べて、先に歌う一曲を選ぶのも一つの方法です。

#愛をこめて花束を 音域#Superfly#カラオケ#音域#最高音#キー調整

関連する記事

カラオケの飲み物おすすめは?喉にいい・悪いと言われる10種を「根拠の強さ」で仕分け
カラオケ上達

カラオケの飲み物おすすめは?喉にいい・悪いと言われる10種を「根拠の強さ」で仕分け

カラオケの飲み物は常温の水が基本です。ただし飲み物は食道を通るため、声帯には直接触れません。水・温かいお茶・炭酸・お酒・コーヒー・牛乳・ココアなど10種を、医師が理由を説明しているものと広く言われているだけのものに仕分け、飲むタイミングと量、持ち込みの注意、水を飲んでも声が枯れる人の見直し点まで解説します。

ボイとれ!編集部ボイとれ!編集部
カラオケの平均点は何点?DAMとJOYSOUNDの公式データで見る目安と、平均超えでも上手く聞こえない理由
カラオケ上達

カラオケの平均点は何点?DAMとJOYSOUNDの公式データで見る目安と、平均超えでも上手く聞こえない理由

カラオケの平均点は機種で変わります。第一興商とJOYSOUNDが公表している集計値をもとに、DAMとJOYSOUNDそれぞれの平均の目安、画面の「全国平均」が曲ごとの数字であること、平均点が高い曲・低い曲がある理由を整理。平均を超えていても上手く聞こえないことがある理由と、点数に出ない声のクセ4タイプの聴き分け方まで解説します。

ボイとれ!編集部ボイとれ!編集部
カラオケのキー設定は計算で決まる|下げる数の出し方と「下げしろ」の限界
カラオケ上達

カラオケのキー設定は計算で決まる|下げる数の出し方と「下げしろ」の限界

カラオケのキー設定は感覚ではなく計算で決まります。下げる数=曲の地声最高音−自分の地声最高音。ただし下げると最低音も同じだけ下がるため下げ幅には上限があり、上下2つの制約で挟んだ範囲が答えです。挟めない曲の対処とオク下の条件まで解説します。

ボイとれ!編集部ボイとれ!編集部