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「青と夏」(Mrs. GREEN APPLE)の音域|最高音hiC#・裏声hiE・最低音mid1C#とカラオケのキー目安

ボイとれ!編集部ボイとれ!編集部
「青と夏」(Mrs. GREEN APPLE)の音域|最高音hiC#・裏声hiE・最低音mid1C#とカラオケのキー目安

Mrs. GREEN APPLE「青と夏」の音域は、最低音がmid1C#(C#3)、地声の最高音がhiC#(C#5)、裏声の最高音がhiE(E5)です。地声だけで約2オクターブ、裏声まで含めるとそれ以上を1曲で使う、音域の広い曲です。

この曲が「夏の定番なのに歌うと難しい」と言われるのは、①音域が広い、②地声と裏声の切り替えが多い、③テンポが速い、という三つが同時に来るからです。特に疾走感のあるサビでは地声のhiC#帯が連発し、その直前・直後に裏声へ一瞬で受け渡す場面が繰り返されます。「高い声が出れば歌える」曲ではなく、高さの違う2種類の声を速いテンポの中で行き来し続ける精度が問われる曲です。

「青と夏」の音域データ

「青と夏」の音域を、複数の音域分析サイト(vocal-range.com・onikichosa.com・stepupkaraoke・keytube・music-range-library など)で照合した結果が次のとおりです。数値はサイトによって多少の幅がありますが、地声の最高音hiC#・裏声の最高音hiEはほぼ一致しています。

項目音名(国際式)音名(日本式)出てくる場所
最低音C#3mid1C#Aメロなどの低いフレーズ
地声最高音C#5hiC#サビ・Cメロ
裏声最高音E5hiEサビ周辺の高音の受け

確度の注記:最低音については、mid1C#(C#3)とする分析が多い一方、mid1D#(D#3)と記載するサイトもあり、1音ぶん割れています。低音側はどちらでも「地声で普通に届く帯域」なので、実用上の判断に大きな差はありません。地声最高音hiC#(C#5)と裏声最高音hiE(E5)は、確認したサイトの間でほぼ一致しています。

この音域は、同じMrs. GREEN APPLEの「ケセラセラ」の音域とカラオケのキー目安(mid1C#〜hiC#・裏声F5)とほぼ同じ枠に収まります。地声の天井が同じhiC#で、裏声で上をさらに使う点も共通しています。

この曲が「難しい」と言われる理由

「青と夏」の難しさは、最高音の一発の高さよりも、高音の連発・切り替えの多さ・テンポの速さが重なっていることにあります。ここを分けて見ていきます。

地声hiC#がサビで「連発」する

地声最高音のhiC#(C#5)は、一般的な男性のカラオケ最高音(hiA前後とされます)より数音高い音です。しかも「青と夏」では、この帯域がサビの中で一度きりではなく繰り返し来ます。

問題は、hiC#が一発なら気合いで届く人でも、サビが2回3回と巡ってくるうちに喉が疲れ、後半で潰れやすいことです。だから判定は「1回出るか」ではなく「1曲通したあとのサビでも同じ高さを出せるか」で見る必要があります。地声で押し切ろうとして喉が締まる人は、高音で喉が締まる・張り上げてしまう原因と直し方を先に読んでおくと、負担のかけどころが見えてきます。

地声と裏声の切り替えが速いテンポの中で来る

「青と夏」は、サビで地声を張ったすぐ後や、高音の受けの部分で裏声(ファルセット)に抜ける往復が多い構造です。裏声の最高音hiE(E5)は、地声で無理に届かせる音ではなく、裏声にきれいに逃がして出す音です。

地声と裏声の境目は「換声点(かんせいてん)」と呼ばれます。ここを雑に通ると、声がスカッと裏返る・音量ががくんと落ちる・つなぎ目に段差ができる、といった破綻が起きます。「サビの高い音自体は当たっているのに、なんとなく素人っぽく聞こえる」という人は、たいていこの段差が原因です。しくみと直し方は声が裏返る原因と換声点をなめらかにする方法にまとめています。

テンポが速く、息を吸う余白が少ない

「青と夏」は疾走感のあるアップテンポな曲で、メロディの音符が細かく言葉数も多めです。テンポが速いと、息を吸えるタイミングが極端に短くなります。すると息が足りないまま高音に突入し、足りない息を喉の力でごまかす——つまり張り上げが起きます。この曲を歌うと喉が痛くなる人は、高音そのものより息継ぎの設計ができていないことが引き金になっているケースが多いです。息の配り方は歌うときの息継ぎのコツで扱っています。

なお、同じMrs. GREEN APPLEの曲全体に共通する難しさ(音域の広さ・切り替え・リズム)を横断でまとめたものは、ミセスの歌い方が難しい理由にあります。「青と夏」で試される声区移行そのものについては、ボーカル・大森元貴さんの発声を掘り下げた大森元貴の歌い方の特徴|「青と夏」の裏声移行とグラデーション声区も参考になります。

原曲キーで歌えるのはどんな人か

「青と夏」を原曲キーで歌えるかどうかは、次の3つを実際にカラオケで録音しながら試すと判断できます。いずれも「一発で出るか」ではなく「1曲通したあとに出せるか」で見てください。

  1. サビのhiC#帯を、サビが巡ってくるたびに崩さず出せるか。1回目は出ても、2回目・ラストで喉が締まって声が浅くなるなら、原キーは持久力の面で厳しめです。
  2. 地声から裏声への切り替えで、音量と声質を落とさずに移れるか。切り替えのたびにスカッと抜けたり、逆に地声で突っ張ったりするなら、キーよりも換声点の課題が出ています。
  3. 速いテンポの中で、決めた場所で息が吸えているか。フレーズの途中で息切れして音程が下がるなら、息継ぎの設計が追いついていません。

3つとも余裕を持ってクリアできるなら原曲キーで挑めます。どれかで崩れるなら、その崩れ方に応じてキーを下げるか、発声側を練習するかを切り分けます。

キーを下げる目安

「青と夏」は地声hiC#帯が連発する曲なので、無理に原キーで張り続けるより、キーを下げて余裕を作ったほうが結果的にきれいに歌えることが多い曲です。

  • −2:hiC#が「出るけど毎回ギリギリ」という人向け。半分ほど負担が軽くなり、サビの後半まで声が保ちやすくなります。
  • −3〜−4:hiC#が地声では厳しい人向け。この曲は低音側(mid1C#付近)にかなり余裕があるので、−3〜−4まで下げても低音がスカスカになりにくく、下げしろは大きめです。

下げすぎの弊害は、低音がスカスカになることです。ただ「青と夏」は最低音がそこまで低くないため、他の曲より下限に達しにくく、まずは−3を試して足りなければもう1つ、という進め方が安全です。キーを下げること自体をためらう必要はありません。その考え方はカラオケでキーを下げるのはダサいのかで整理しています。

女性が歌う場合は、原キーからさらに上げる(+2〜+4程度)と地声の居心地がよくなることがありますが、上げると裏声hiE以上が相応に高くなるため、こちらも通しで試してから決めてください。

難所と歌い方

「青と夏」でつまずきやすいのは、主に次の3か所です。

サビ|地声hiC#の連発

この曲の本丸です。地声で押し切ろうとすると喉が締まりやすいので、**「張り上げる」のではなく「息を先に流して声を上に乗せる」**イメージを持ってください。高音の直前で息を吸う場所をあらかじめ決めておくと、突入時の余裕が変わります。

サビ周辺|地声と裏声の受け渡し

高音の受けで裏声hiEに抜ける場面では、地声のまま突っ張らず、早めに裏声へ切り替える判断が要ります。裏声が息漏れだらけだと、地声パートとの音量差がそのまま段差になって聞こえます。裏声にも芯が要る、という前提を持ってください。

Aメロ〜Bメロ|速いテンポの言葉数

低音側は音程としては難しくありませんが、テンポが速いぶん言葉が詰まりやすい区間です。ここで息を使い切ってしまうとサビでの余裕がなくなるので、Aメロは八分目の力で流し、息はサビのために温存する配分にしてください。

原曲キーで出ない=音域不足とは限らない

ここまで、「青と夏」の難しさを「地声hiC#の連発」「地声と裏声の切り替え」「速いテンポと息継ぎ」に分解してきました。ただ、原曲キーで歌えないとき、その原因が「音域が足りない」だけとは限りません。

出し方のクセ——たとえば高音を地声で張り上げようとして喉を締めている、換声点で毎回段差ができている——が原因の場合、キーを下げても同じ場所で同じようにつまずきます。キーを2つ下げたのにサビがしんどい、というときは、たいてい高さではなくクセの問題です。

やっかいなのは、自分の声が実際どこで破綻しているかは、歌っている本人の耳ではほぼ分からないことです。自分の声は骨伝導の音が混ざって、実際より豊かに・整って聞こえています。「高音が出ない」と思い込んでいた人が、録音を聴くと高音は当たっていて換声点の段差だけが目立っていた、ということは珍しくありません。原因の見立てを間違えると、いくら練習しても改善しません。

まずスマートフォンで「青と夏」を1曲録音し、聴き返してみてください(やり方は自分の歌を録音して聴き返す方法にあります)。そのうえで、自分の声のクセがどのタイプ(張り上げ・裏返り・息っぽさ・仕上げ)に当てはまるのかは、自分の声のクセを4タイプで見極める診断で見分けられます。タイプが分かれば、練習すべき順番が自動的に決まります。「青と夏」は、その順番どおりに積み上げた先に届くようになる曲です。

音域が似ている曲

「青と夏」の音域(最低音mid1C#〜地声最高音hiC#・裏声hiE)に近く、練習の参考になる曲を挙げます。

  • 「シンデレラボーイ」(Saucy Dog)の音域(mid1E〜hiC#・裏声hiE)……地声の最高音hiC#・裏声の最高音hiEがどちらも「青と夏」と同じで、音域の枠がほぼ重なります。hiC#がサビのたびに来る点も似ています。
  • 「ケセラセラ」(Mrs. GREEN APPLE)の音域(mid1C#〜hiC#・裏声F5)……同じアーティストで、最低音・地声最高音が「青と夏」とほぼ同じ枠です。転調でサビが持ち上がる分だけ体感の高さは上がります。
  • 「ノーダウト」(Official髭男dism)の音域(mid2A〜hiC#・裏声hiB)……地声最高音hiC#が共通で、サビで高音が連発する構造も「青と夏」と近い感覚です。低音側は「青と夏」より余裕があります。
  • 「アイドル」(YOASOBI)の音域(mid1F#〜hiC#・裏声hiF#)……地声最高音hiC#が共通。地声と裏声を往復する設計が似ているので、切り替えの練習素材として使えます。
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