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「命に嫌われている。」(カンザキイオリ)の音域|最低音mid1G・最高音hiGとカラオケのキー目安

ボイとれ!編集部ボイとれ!編集部
「命に嫌われている。」(カンザキイオリ)の音域|最低音mid1G・最高音hiGとカラオケのキー目安

カンザキイオリさんが初音ミクに歌わせたボカロ曲「命に嫌われている。」の音域は、最低音mid1G(G3)〜地声最高音hiG(G5)。幅は約2オクターブ(約25音)で、最高音hiGはサビに何度も来ます。裏声は主にCメロで使われますが、裏声最高音の具体的な数値は分析サイトごとに扱いが割れます。まず結論として、この曲は「一発の高さ」ではなく「サビで高音を繰り返し保てるか」で原曲キーの可否が決まる持久型の高音曲です。

この記事で扱うのは、カンザキイオリさんが2017年に初音ミク名義で投稿したボーカロイド版「命に嫌われている。」です。同名タイトルで語られることの多いまふまふさんのカバーも音域はほぼ同じ(原曲キー)ですが、歌い手によって歌い回しやキーが変わる点は後述します。この記事の音域数値は、複数の音域分析サイトを突き合わせ、一致した値だけを採用しています。

「命に嫌われている。」の音域データ|最低音mid1G・最高音hiG

まず全体像を表で押さえます。音名は日本式(国際式)で併記しています。

区分音名主な登場箇所
地声最低音mid1G(G3)Aメロ・低く語る箇所
地声最高音hiG(G5)サビ・ラストサビの頂点
裏声Cメロで使用(最高音の数値は諸説あり)Cメロで地声と対比

最低音のmid1G(G3)から最高音のhiG(G5)までちょうど2オクターブ。半音数にすると約25音で、これは一般的なJ-POPの中でもかなり広い部類に入ります。ボカロ曲は人間の生理的な限界を前提にしないため、こうした「低音から一気に高音へ跳ぶ」設計になりやすく、この曲もその典型です。

なお裏声については、Cメロで裏声を使う点は各サイトで共通していますが、裏声最高音を独立した数値として挙げているかどうかはサイトによって扱いが分かれます。そのためここでは「裏声はCメロで使う」という事実までを確定情報とし、具体的な音名の断定は避けています。自分の声の裏声の上限が気になる方は、音域 広げる 調べ方で自分の最高音を測ってから判断してください。

なぜ「命に嫌われている。」は歌いにくいのか

難しさの正体は、最高音hiGそのものよりも「高音を保ち続ける時間」と「上下の落差」にあります。難所を分解すると次の通りです。

  • サビで最高音hiGが一発で終わらない:サビはhiC・hiD・hiEといった高音が連なり、その頂点にhiGが繰り返し来ます。1回出せても、サビを歌い切るまで同じ高さを保てるかが問われます。
  • Aメロの低音とサビの高音の落差が大きい:Aメロは低めに語るように始まり、サビで一気にhiG圏へ跳ね上がります。低音で喉を落ち着けた直後に高音へ切り替える負荷が大きい構成です。
  • テンポが速く息継ぎの余裕が少ない:BPMは速め(200前後の分析もあります)で、言葉が畳みかけるように続く箇所では息を吸う場所が限られます。高音を出す前に息が足りないと、そのまま張り上げてしまいがちです。
  • ラストサビでさらに押し切る展開:曲の終盤に向けて感情も音量も上がるため、「頭サビは出せたのに最後で崩れる」が起きやすい曲です。

「一番高い音が出るか」だけでなく、「その高さをサビの間ずっと繰り返せるか」で見るのがこの曲の正しい難易度の測り方です。

原曲キーで歌える条件は「サビのhiGを八分目で繰り返せるか」

原曲キーで歌えるかどうかの判定基準は、ただ一つ「サビのhiG(G5)を、全力ではなく八分目の力で、繰り返し出せるか」に絞れます。1回だけ喉を振り絞ってhiGが出ても、サビ全体・ラストサビまで同じ高さを保てなければ原曲キーは苦しくなります。

  • 男性の目安:地声最高音hiG(G5)は男性にとって相当な高音で、原曲キーをそのまま地声で歌い切れる人は限られます。多くの男性はオクターブ下げ(-12)で歌うか、後述のキー下げで対応します。
  • 女性の目安:女性は男性より原曲キーに近い高さで歌えますが、それでもhiGを繰り返し保つ持久力が必要です。高音が得意でない場合は数キー下げると安定します。

判定に迷ったら、力んで無理に張り上げていないかを確認してください。喉が締まって苦しくなるなら、それは原曲キーが自分に高すぎるサインです。張り上げの癖については張り上げ 喉が締まる 改善で直し方を整理しています。

キーを下げる目安

高すぎると感じたら、無理せずキーを下げましょう。目安は次の通りです。

  • 女性・高音が得意な人:-1〜-2で最高音の負担がぐっと減ります。
  • 一般的な男性:地声で歌うなら-4〜-5、もしくはオクターブ下げ(-12)が現実的です。オク下にすると今度は低音側が沈むので、Aメロの低音が地声で鳴るかも合わせて確認してください。

ただしキーを下げすぎると、Aメロの低音がこもって聞こえなかったり、曲全体の疾走感が失われて重たく聞こえたりします。下げすぎの弊害と「ちょうどいい下げ幅」の見つけ方はカラオケ キー 下げる ダサいで詳しく説明しています。まずは-2ずつ試し、サビが八分目で歌える最小の下げ幅を探すのがコツです。

難所は3つ

この曲の具体的な難所を、それぞれの対処記事とあわせて整理します。

サビの高音hiGの連発

最大の難所はサビです。hiGを含む高音が繰り返し来るため、1音だけ出せても足りません。喉で押し上げず、息に声を乗せて軽く当てる感覚が要ります。高音を楽に当てるコツは高い声 出し方 コツにまとめています。

Aメロの低音からサビの高音への跳躍

低く語るAメロから、サビで一気にhiG圏へ跳ぶ落差が負荷になります。低音側で喉を落としすぎると高音への切り替えが遅れます。低音を無理に沈めず、上に戻れる位置でキープするのがポイントです。低音の出し方は低い声 出す 方法を参考にしてください。

Cメロの裏声と地声の対比

Cメロでは裏声が使われ、サビの押す地声との対比が生まれます。地声と裏声を行き来する箇所で声が裏返ったり段差が出たりしやすいので、つなぎ目を整えておくと安定します。換声点の滑らかにし方は声が裏返る 換声点 滑らか、裏声そのものの出し方は裏声 きれい 出し方を参照してください。

また速いテンポで言葉が続くため、息が続かないのも隠れた難所です。息継ぎの位置取りは息継ぎ コツ 歌で整理しています。

音域が近い曲で段階を踏む

いきなり原曲キーのhiG連発に挑むより、音域や難所の性質が近い曲で段階を踏むと崩れにくくなります。当メディアで解説している中で近いのは次の曲です。

  • 夜に駆ける(YOASOBI):最低音が同じmid1G(G3)で、最高音hiF。同じくボカロ以降の世代らしい高音の跳躍があり、この曲より少しだけ最高音が低いので「一段やさしい高音持久曲」として練習台に向きます。
  • 群青(YOASOBI):地声だけでほぼ2オクターブと幅が広く、終盤に向けて配分を問われる持久型。「最後まで高音が残っているか」を鍛えるのに適しています。
  • ドラマツルギー(Eve):ボカロP出身アーティストの曲で、上下の落差が大きく速いテンポで息継ぎの余裕が少ない点が共通します。オクターブ下げで歌う人が多い点も似ています。

まずこれらでサビの高音を八分目で繰り返す感覚をつかんでから、「命に嫌われている。」の原曲キーに戻ると、どこで崩れるかがはっきり見えてきます。

「原曲キーでいけるか」は録音しないと分からない

ここまで音域と難所を整理してきましたが、最後に一番大事なことをお伝えします。自分がこの曲を原曲キーで歌えているかどうかは、歌っている本人には正確に分かりません。

歌っているときに自分の耳に届く声は、空気を伝わる音に加えて、頭蓋骨を伝わる骨伝導の音が混ざっています。そのため「hiGが出ている」と感じていても、実際には喉を締めて張り上げているだけだったり、音程が届いていなかったりすることが珍しくありません。この差を埋める唯一の方法が、スマホで録音して聴き返すことです。録音した自分の声を客観的に聴くと、「サビのどこで力んでいるか」「どの高音で音程がぶら下がっているか」が初めて見えてきます。

とはいえ、録音を聴いても「なんとなく変」で止まってしまい、何を直せばいいか分からない、というのがよくある壁です。そこで役立つのが、声のクセを症状別に見極める考え方です。あなたの高音が崩れる原因が「張り上げ」なのか「裏返り」なのか「息漏れ」なのかで、やるべき練習はまったく変わります。まずは声のクセ 診断 4タイプで自分がどのタイプかを見極めてみてください。

ボイトレアプリ「ボイとれ!」は、録音した自分の歌声から声のクセを症状別に診断し、その症状に効く練習とお手本の音を出してくれます。「命に嫌われている。」のような高音持久曲でどこが崩れているのかを自分の声で確かめ、直すところから始めましょう。

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